改めていま、石川竜一とは何者なのか。

Text by Tomo Kosuga

「TSK(ちぇっ)」をご覧の皆さま、残暑お見舞い申し上げます。トモ・コスガです。

こないだ「TSK(ちぇっ)」でも紹介した、田附勝さんと石川竜一さんの2人展が始まりましたね。2人展という展示形式には、個展とは異なった魅力があると思います。写真行為が撮る者と撮られる者のセッションなら、2人展は写真家と写真家のセッション。片方だけでは感じられなかったことが浮き彫りになることもあって、そうした発見には心躍ることがありますよね。

今回は、この2人展のトークショーを通して、トモ・コスガが石川竜一さんの写真について感じたことを書き連ねていきます。というのも、これまで石川竜一という写真家の写真をどう解釈したらよいか分からずにいたのですが、田附さんと石川さんの対話を聞くうちに、石川竜一像が朧気と見えてきたからです。

全ては撮影フォーマットの話から始まった。

この展示は清水穣さんによるキュレーションとして、田附さんによる「東北」と石川さんによる「沖縄」を比較しようというもの。展示空間としてはエントランスから左右に分かれる変わった作りなので、右は田附さんによる『東北』、左は石川さんによる『okinawan portraits』に分かれつつも、左奥の空間では2人の作品が混ざっています。無料の展覧会にしては展示点数が充実しており、それぞれの展示として見ても十分に満喫できます。

今回、トモ・コスガは先週土曜日に会場で行なわれたトークショーを聞いてきました。登壇者は田附勝さん、石川竜一さん、そしてキュレーターの清水穣さんの3名です。

田附さんも石川さんも今回、展示された作品の大半はスクウェア・フォーマット(ブローニー判による6x6)のもので、これはキュレーターの清水さんが2人の作品を対比する上でも意識された点だったようです。四角く切り取られた写真って、35mmとは違ってフレーミングにタテヨコが存在しないんですよね。その分、トリッキーな切り取り方もできなくなって、割と収まりが良くなります。それからハッセルブラッドや二眼レフだと、上から覗き込んで撮る姿勢になることから〝お辞儀をしながら写す〟とも言われますよね。

それじゃ、田附さんと石川さんはどうしてこのフォーマットを選んだのでしょう?

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