江崎 愛『Oldie』

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フィルムで撮影を行い、作品を制作し続ける江崎愛。彼女の切り取る様々な場面は、何気ないものに見えながらも、心情が強く映し出されています。

じっくりと見つめることで、綺麗に納められたそのワンシーンの奥から、楽しさ、切なさ、痛みといった複雑な感情や、被写体に対する想いが、じわじわと滲み出るように背景から浮かび上がってくるとともに、日常でいて、どこかアクシデンタルな事故を捉える彼女らしい独特な目線は、いつも私たちを楽しませてくれるのです。

今回の個展では、近年撮りためていた身近な景色や風景を始め、敬愛する友人たちのポートレイト、旅で訪れたNYでの思い入れのある瞬間を収めた写真作品など、約20点を展示いたします。

 

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TSK:タイトルつける時って最初にイメージがある?
江崎愛:はい。

いや、まずあれだ、俺聞きたいことがあるんだった。
(だから来たんだろ?)何?何?

えっとね、話があってから個展が決まったの? 自分から声をかけたの?
加賀美健さんの繋がりで、TOKYO ART BOOKAKE FAIRとかにもよく出てて。VOILLDでやりたいなあと思ってた。自分からこう、やりたいなとはなかなか言えなかったんだけど。

確かにVOILLD、広いもんね。
で、タイミングよく伊勢さん(VOILLDのディレクター)からお話を頂いて。個展は5年やってなかったから、ここでやることになりました。

で、タイトルは最後に作るものなんですか? 最初に決めるんですか?
なんとなく最初に、この作品を出そうっていうのが何点かあって。まあNYシリーズなんですが。それが決まった時点でタイトルどうしようか、となる。主軸の写真が決まってからつけたんですけど、難しかったです。

私、ヒップホップが好きなんですけど、オッドフューチャーの曲に「OLDIE」というのがあって。単語の意味を調べたら、「昔輝いていたもの」「昔キラキラしたもの」みたいな意味だと知って。だんだん新しいものも入ってきたりするけど、私の好きなものはずっと一貫している。それで「OLDIE」とつけました。

ふーん。カメラは何種類も使うの? それともお気に入りのカメラがあるの?
コンパクトカメラで、CONTAX T2ってわかります?

わかんない。カメラのことは俺、全然知らない。
あ、そう。ま、コンパクトです。

フィルムですか?
そうです。全部フィルムです。

最近俺が会う若い人たちってフィルム使ってるイメージがあるんだけど、デジタルじゃダメなのかな?
基本的にデジタルと違うところって、「現像してみないとわからない」ってのが私の中で大前提としてあって。写真を撮る時、こう気持ちが高ぶって、シャッターを押すんですけど、デジタルの場合は一度確認しちゃうじゃないですか。そこで一回クッションが入っちゃう。それを無しにするというか。感情の高ぶるままにシャッターを押すんです。そうすると、感情に近いものが撮れる。

撮る時って、ある程度自分の中で作為的になってます?
例えば今回、メインイメージにクルマの写真があるじゃないですか。その時とか。

人物撮るときはある程度自分の中で構成を考えて撮ってますけど、ふとした瞬間に撮るときのものは、なんとなくこう、シチュエーションがわかるっていうか……

予感、みたいな?
そうですね。

じゃ、基本、先に感情があるって感じですか?
そう。感情からの。本当に何にも無いときがあるじゃないですか。感情が無い時(笑)があるんですけど、そういう時はカメラを持っていかないですね。全然撮らないです。

へー。じゃ、自分が撮りたいときはカメラを持って行くって感じなんですね。(なんだこの質問)
なんとなく予感はありますね。この人と会うんだったら、なんか感情動きそうだなみたいなw。

本(ZINE)と展示の違いって、なにかあります?
基本は同じですね。

中略。

あ、忘れてた。写真を始めたきっかけって?(最初に聞こうと思ってた)
もともと美術大学の映像科にいて。一眼とかは触っていたんですけど、本格的にやってる訳じゃなかった。それで当時、映像作品のグループ展に誘われて。その時の展示スペースはカベだったんですけど、どうせなら平面で見せようかなと思って写真を撮ったのがきっかけ。

私は撮ることばかりだったから、撮られる人の気持ちが面白くて。私が撮るじゃないですか。そのカメラをそのまま被写体に渡して、今度は私を撮ってもらう。展示では、片側にその人の写真、もう片側に私の写真っていう風に並べた。

そのふたつを見比べると、表情が似ていたんですよね。それでっていうか、もともと気づいてはいたんですけど、写真の心理学的な要素を発見して。写真おもしろいな、ってのめり込んだんです。だから人を撮るのは好きですね。

 

information

江崎 愛
『Oldie』
2016年1月21日〜30日

VOILLD(中目黒)
東京都目黒区青葉台3-18-10
カーサ青葉台B1F

URL

月曜休廊

 

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俺は、あんまり展示に行ったりしないんだけど。

やっぱ、本人から直接メールなり手紙なりが来たら、行っちゃう。沢山貰う人になればなるほど、展示のお知らせや、お誘いはいたるところであると思うけど、行きたい、行きたくないは別にして、行ける展示は限られてしまう。

今回は江崎さんから直接メールが来た。どこから聞いたか、ま、HPを見ればわかるか。

見に来て欲しい。ってメールが来て。

じゃ、行ってみようかな。

って思って。

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多分、多くの方が個展をやる時に、SNSでイベントページ作ったり、DMを送ったりすると思うんだけど、本当に来て欲しい人にはメッセージでもメールでも良いから言うべきだと思う。FBで招待されて、興味あり!ボタン押しても、結局行かないし。来るヤツは来るけど、行かないヤツは行かない。

ま、送られた展示のメインイメージに使ってる写真が格好良かった。

ってのがあったからなんだけど。

どんな感じなんだろ?

なんとなく。

勝手にスナップっぽいものを想像してて。壁に直貼りされた、小さな沢山の写真。

インスタレーションと言えば聞こえは良いけど、適当に感覚を過信して並べただけ。

みたいな。

そんな感じかと思っていたけど。

違った。

丁寧に考えられたのがわかる並び。

大きく引き延ばされた写真が直貼りされており、紙も作品にあったものを選んでたり、感傷的なイメージの写真は逆に額に入ってたりで、見応えがあった。

パーソナルな部分が大きいので、話を聞くとなるほど面白いって思う事が多かった。

 

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